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🌾ジャンボタニシの食害を防ぎながら、ドローンで米(乾籾)を直播する技術に挑戦!

執筆者の写真: 石田卓成
石田卓成
9月20日
読了時間: 15分

更新日:9月22日

~田植えをしない、省力化された水稲栽培を目指して~



令和8年度に、山口県防府市上右田の圃場で、「ジャンボタニシの食害を防ぎながら、ドローンで水稲を直播きする技術」の試験栽培に取り組みました。


今回の試験では、


・ 田植えをしない

・ 苗を育てない ・ 除草剤の使用を1回に抑える

・ ジャンボタニシ駆除剤を使わない

・ なるべく農薬を使わない

・ ドローンを活用する


という、できるだけ省力・低コストな稲作を目指してみました。


そして、予想以上に良い結果が得られましたので、ジャンボタニシがいるので直播は難しいなと思っていらっしゃる皆さまの圃場でも、ぜひ試してみていただけたらと思います。


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🌾今回の試験の最大のポイント


直播をした際に、水田に稲とヒエが同時に生えてしまうと、ヒエの方が稲よりも早く大きくなり、稲が雑草に負けてしまうことがあります。


そこで今回参考にしたのが、以前行っていた「みのる産業のポット苗による田植え」の経験です。


以前は、6月1日の取水開始時期になると、すぐに代かきをして、その後15~20日間ほど水を張ったままにしていました。


すると、土の表面にある雑草の種が次々と発芽します。


そこへ土の中から出てきたジャンボタニシが、発芽したばかりの雑草を食べてくれます。


代かき後、15~20日程度経ったら落水し田植えをして、苗が食害を受けない大きさになるまで干したままにしておくと、ジャンボタニシは土の中に潜ります。


そうすりことにより、田植え後に生えてくる雑草に対しては、すでにある程度成長した稲が勝つことができていました。


この経験から、


「それなら、この方法をドローン直播にも応用できるのではないか?」


と考えました。


つまり、


①早めに代かきする

↓

②長期間湛水する

↓

③土の表層にある水田雑草を発芽させる

↓

④ジャンボタニシに食べてもらう

↓

⑤雑草が少なくなったところで稲を直播きする


という方法です。


この方法なら、稲と雑草を同時にスタートさせるのではなく、ヒエなどの雑草を稲より先に発芽させ、ジャンボタニシに食べてもらうことで、稲が有利な状態をつくれるのではないかと考えました。


実際、今回の圃場では、稲が5葉期になった頃でも、ヒエの背丈は稲の半分程度に抑えられていました。


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📍試験圃場


場所:山口県防府市上右田816

冨士興業さん裏の圃場「沖田の口」


面積:約1反


今回は、通常より早い4月から取水できる田んぼを選びました。(←ここがポイント!)


品種:ミナチカラ(飼料用専用品種多収米)


ドローン作業委託:オーシャンテックさん


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🌱栽培開始までの準備


①耕起・額縁掘り・肥料散布


2月23日 1回目の耕起


3月28日 額縁掘り


4月9日 鶏糞散布

反あたり約1トンを散布しました。


4月12日 一発肥料を施肥。


窒素成分で反あたり約12kg、肥料として36kgを散布しました。


4月18日 代かき前の2回目の耕起。


この時点では少し雑草(水田雑草ではない)が、あるかなという状態でした。


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💧②早めの入水


4月19日に入水。


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🚜③代かき


4月20日に予定どおり代かきを完了。


今回の方法では、その後しばらく水を張ったままにするため、田んぼの周囲の排水性を確保することが非常に重要です。


特に、雨が降った時に素早く落水できるよう、田んぼの周囲の溝切りをトラクターのタイヤで行いました。モグラ穴などを潰して漏水を防ぐ目的もあります。


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🌲藻対策には「松の剪定枝・松葉」を試す


今回、もう一つ心配していたのが「藻」です。


代かきをしてから約1か月間も水を張るため、藻が大量発生すると、ドローンで播種した種籾が土に接しにくくなり、発芽・活着に悪影響が出る可能性があります。


当初はモゲトンという、薬剤による藻対策も考えました。


しかし、直播直前の薬剤使用は薬害の可能性もあるため、今回は使用しませんでした。


そこで試したのが、昔ながらの方法で、松の剪定枝や松葉を水口付近に置く方法です。


5月6日に松の剪定枝・松葉を設置。


すると、5月17日の播種前になっても、緑色の藻はほとんど発生しませんでした。


松の枝葉の効果だったのか、単に気象条件などが良かったのかは分かりませんが、非常に興味深い結果でした。


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🌱④約1か月間、水を張ってジャンボタニシに働いてもらう


今回の試験で最も重要な工程です。


4月20日の代かき後から、5月20日頃まで約1か月間、湛水状態を維持しました。


水深は約8cm。


トラクタータイヤ跡の、深い部分では約20cmありました。


この期間に土の表面から発芽してくるヒエなどの雑草を、ジャンボタニシに食べてもらいます。


つまり、


「雑草を薬で枯らす」のではなく、雑草が発芽したところをジャンボタニシに食べてもらう


という考え方です。


ただし、4~5月はまだ水温が低いため、


「ジャンボタニシが十分に活動しないのではないか?」


という心配もありました。


もし雑草が大量に発生するようなら、5月10日頃までに2回目の代かきをすることも考えていました。


ところが、実際には5月17日の時点で目立った雑草はほとんどありませんでした。


結果的に、2回目の代かきは必要ありませんでした。


おそらく、表層から生えてきたヒエの芽を、ジャンボタニシが食べてくれたのだろうと考えています。


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🌾⑤いよいよドローン直播!


当初は5月20日に播種する予定でした。


しかし、5月20日が雨予報となったため、5月18日に前倒ししました。


播種当日は、前日に入水口を止め、午前7時から排水口より落水。


そして午前10時から、ドローンによる播種を行いました。


今回使用した種籾は、浸種していない乾籾です。


塩水選を行い、鉄コーティングを施した種籾を使用しました。


1反の圃場に、鉄コーティング後の重量で約7.2kgを播種。


乾籾の換算では約5kgとなります。


正直、今振り返ると少し播種量が多かったと思います。


飼料用米の「ミナチカラ」は食用米よりも籾が大きいため、少し多めにしてみましたが、今回の結果から考えると、


10アールあたり3.5kg程度でも十分だったのではないかと考えています。


来年度は播種量を減らして、さらに省力化・低コスト化できるか試してみたいと思います。


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🌱乾籾をそのまま田んぼに播く!


今回、チャレンジしてみたのが、芽出しをせずに乾いた種籾をそのまま播種したことです。


僅かに水が残る部分は土に挿さりませんでしたが、水が無い部分には種籾が土に入ってクレーターのような小さな穴ができました。最終的に、どちらも、きちんと育ちました。


播種をした後は、すぐに入水しました。


その後、群馬県のドローン直播の先駆的な会社でも、同様に「芽出しをせずに播種し、田んぼの中で芽出しをさせる」方法が行われていることが、オーシャンテックさんの調べにより分かりました。


さらに、鉄コーティング時に発熱しないタイプの技術も開発中のことで、今後の技術にも期待しています。


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🌱⑥出芽を確認


播種後、気温を見ながら積算温度100℃程度に到達し、出芽を確認できた時点で落水する予定でしたが、思っていたよりも早く、播種後3日目の朝に一部の籾で出芽を確認しました。鉄コーティングあり・なしの両方で、同じタイミングで出芽を確認しました。


まだ出芽は一部だけでしたが、想像していたよりも早い出芽でした。


5月22日、播種後4日目の朝に再確認すると、約半数の種籾が出芽していたため、この日に落水しました。


落水後に確認したところ、田んぼの一部に凹凸があり、低い部分では出芽直後の稲がジャンボタニシに食べられる可能性があったため、三角ホーで溝切りを行い、トラクターのタイヤで作った溝に、水を誘導しました。


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🌱播種後5日目


5月23日。


まだ稲の芽は土の表面からはっきりとは見えませんでしたが、雑草の芽がちらほらと確認できました。


ただし、座ってよく見ないと分からない程度です。


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🌾播種後15日目には、稲が3葉期に!


6月2日。


播種後15日目、落水後11日目です。


想定よりも稲の成長が早く、すでに3葉期に到達しました。


一方、ヒエは1~2葉程度。


ここで、


「いつ除草剤を散布するか?」


という判断が必要になりました。


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🚁⑦ドローンで除草剤を散布


6月9日。


播種後22日目、落水後18日目。


オーシャンテックさんに、ドローンを手動操作して細やかに散布していただきました。通常は25リットルの水で散布するところを、40リットルの水で溶かして散布してもらいました。


この時の生育状況は、


稲:5葉程度

オニビエ:約5葉

普通のヒエ:3~4葉程度


でした。


それでも、ヒエの背丈は稲の半分程度。経験豊富なオーシャンテックさんに聞いたところ、代かきをした直後にドローン播種した人の田んぼでは、稲よりもヒエの方が大きく、倍くらいの草丈になることを教えてもらい、


今回の「先に雑草を発芽させ、ジャンボタニシに食べてもらってから直播する」という方法の効果が、ここでかなり見えてきました。


使用した除草剤はアレイルSC。


今回は、生育期間を通じて、この除草剤を1回使用しただけでしたが、


結果として、ほぼ完璧と言ってよいほど、雑草(メインの雑草はヒエ)を抑えることができました。


ただし、今回の結果から考えると、ヒエが主要な雑草となる圃場では、もう少し早い段階、例えば落水後11~13日程度、ヒエ2~3葉期頃までにクリンチャーEWを使用する方法も、良いのではないかと、先駆者である柳井市の池本さんは仰っていました。


柳井の池本さんからも、ドローン直播で3葉程度までにクリンチャーを散布しているという話を伺いました。


来年度は、この方法も試してみたいと思います。


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💧アレイルSC散布後は、しっかり干す


アレイルSCについては、散布前に土壌を湿らせておく必要があります。


土が白く乾燥している場合には、前日に少量の水を入れて湿らせ、落水した後に散布すると良いそうです。


また、散布後は3~4日間、入水せずに落水状態を維持します。


今回は、このメーカーの人から教わった方法に従いました。


6月12日。


散布から3日後、数本のオニビエの葉先が枯れ始めていることを確認。


何本か心葉を抜いてみると、約4分の3で抜けたため、除草剤が効き始めたものと判断しました。


そして6月13日、散布から4日目に入水しました。


⸻


🌾6月17日、ヒエが一斉に黄色くなる


6月17日。


アレイルSC散布から8日目。


ほぼすべてのヒエが枯れ始め、黄色くなっていることを確認しました。


今回の試験で、


「長期間湛水+ジャンボタニシによる初期雑草抑制+ドローン直播+必要最小限の除草剤」


という組み合わせが、かなり有効であることが分かってきました。


⸻


🌱除草剤は、結局1回だけ


今回の除草剤使用は、基本的にアレイルSCの1回のみです。


田植えをしないだけでなく、除草剤も1回だけに抑えることができました。


しかも、ジャンボタニシ駆除剤は使用していません。


これは、低コスト栽培という面では、大きな成果の一つです。


⸻


🪲イネクロカメムシが発生


6月19日頃、播種後31日目。


種籾が多く落ちてしまい、かなり密植になった場所が2か所ありました。


すると、その部分だけイネクロカメムシが大量に発生しました。


ところが、よく観察してみると、


同じ田んぼの中でも、適度な株間が確保されている場所には、ほとんどいません。


さらに、周辺の他の方の田んぼにもほとんど見られませんでした。


自然界は、環境に応じてさまざまなバランスを取っているのだなと、改めて感じた出来事でした。


当初は、そのまま様子を見ても良いのではないかとも考えましたが、最終的には、増えてきたのと、来年度以降のことも考え、対策をすることにしました。


⸻


🪲投げ込みトレボンを使用


7月10日。


イネクロカメムシが日に日に増え、田んぼ全面に広がってきたので、投げ込みトレボンを1袋、6個投入しました。


ところが、翌日にモグラ穴から水が抜けてしまい、田んぼの水がほとんどなくなってしまいました。


そのため、薬剤の効果を十分に発揮できたのか不安になり、


その後も、引き続きイネクロカメムシがまだ確認されたのに加えて、7月13日には、トビイロウンカの注意情報が発表されたため、7月15日にもう一度、1袋6個を投入しました。


7月22日には、イネクロカメムシが見られなくなったことを確認。


その後は、収穫時期までイネクロカメムシの発生はありませんでしたし、トビイロウンカも発生しませんでした。


⸻


🌱葉色が少し薄くなったため追肥


7月8日に梅雨明けが発表されました。


その頃、少し葉色が薄くなってきたため、7月11日に硫安を約10kg、窒素成分で約2kg、水口から流し込んで追肥しました。


すると、2日後には葉色が回復。


その後も順調に生育しました。


⸻


🌾7月17日、中干し開始


7月17日。


直播後60日目。


十分に株が張ってきたため、中干しを開始しました。


この頃の段階で、ChatGPTによる出穂予想は8月26日頃でした。


⸻


💧7月22日、中干し完了


7月22日夕方。


土の表面が白くなり始めたため、中干しを終了しました。


再入水すると同時に、残っていた硫安を約10kg、窒素成分約2kg、水口から流し込んで追肥しました。


葉色は良い状態でしたが、周辺の田んぼと比べると少し薄いようにも感じたため、幼穂形成期に向けての追肥としました。


⸻


🌾8月6日、幼穂を確認


8月6日。


直播後80日目。


抜き取り調査を行ったところ、


草丈:約70cm

幼穂:約1.5cm


でした。


この時点で、ChatGPTの出穂開始予想は8月21日前後でした。


⸻


🌾8月20日、ついに出穂開始!


8月20日。


直播後94日目。


ついに出穂が始まりました。


そして、


🌾8月26日、出穂


直播後100日目。


圃場全体で出穂が進み、8月26日を出穂日として記録しました。


播種から約100日。


5月18日にドローンで播いた種籾が、約100日後には立派な稲穂を付けました。


⸻


🌾そして現在


9月18日。


出穂から22日目。


収穫に向けて田んぼを固めるため、一旦落水しました。


現在は出穂後約25日。


あと20日程度で収穫時期を迎える見込みです。


最後まで生育状況をしっかり観察し、収量や籾の状態などを確認したいと思います。


⸻


🚜今回の試験で分かったこと


今回の試験栽培を通して、いくつかの重要なことが分かってきました。


①長期間の湛水とジャンボタニシを組み合わせることで、初期雑草をかなり抑えられる。


代かき後、約1か月間水を張ることで、表層から発芽する雑草をジャンボタニシに食べてもらうという方法です。


今回は、播種前に雑草が全くありませんでした。


⸻


②稲とヒエを同時にスタートさせないことが重要


今回の栽培では、稲5葉期の時点でも、ヒエの背丈は稲の半分程度でした。


「雑草より先に稲をある程度成長させる」という考え方が、除草剤を使用しない栽培だけでなく、ドローン直播でも有効である可能性があります。


⸻


③除草剤を1回に抑えられた


アレイルSCを1回使用しただけで、ヒエをほぼ完全に抑えることができました。


今後は、ヒエが多い圃場ではクリンチャーEWをより早い時期に使う方法なども検討します。


⸻


④ジャンボタニシ駆除剤を使わなくても食害を受けない


今回の試験では、出芽直後に落水して、稲が食害を受けにくい段階まで成長してから入水することで、食害を回避することができました。


⸻


💰田植えをなくすことで、これだけの作業を省略できる


今回の方法が確立できれば、従来の移植栽培で必要だった多くの作業を省略できます。


①苗箱消毒

②浸種

③催芽

④床土・覆土の準備

⑤籾まき

⑥苗並べ

⑦育苗管理

⑧苗運び

⑨苗積み

⑩田植え


つまり、


「苗を作って田植えをする」という工程そのものをなくすことができます。


特に大きいのは、芽出しの作業や、籾まき、育苗期間中の水やり、苗箱の運搬などを全て省略できることです。


⸻


💰今回の試験でかかった費用


今回の試験で必要となった主な経費は、


①マイコス菌・鉄コーティング等


種子選別・消毒:1,315円(おそらく種子消毒は必要ないと思われるので来年は省いてみます)

鉄コーティング剤:10,701円

マイコス菌:273円

コーティング作業委託料:4,500円


合計:16,789円


②ドローンによる播種


種籾散布作業委託料:3,600円


③除草剤


アレイルSC:4,230円

ドローン散布作業委託料:4,200円


これらを合わせると、


合計28,819円+交通費


でした。


もちろん、これは今回の1反での試験条件による金額であり、面積や委託条件などによって変わります。


⸻


🌾これからの課題


今回、良い結果が得られた一方で、まだ解決すべき課題もあります。


●播種量はもっと減らせるのではないか?


今回は10アールあたり約5kgでした。


しかし、実際の生育状況を見ると、かなり密植になった場所もありました。


来年度は、


あるいは3.5kg/10a


程度まで減らせるか試してみたいと思います。


⸻


●播種時期をもっと遅らせられるのではないか?


今回の播種は5月18日でした。


その後の生育を見ると、最高分げつ期から出穂までかなり余裕がありました。


今年の結果から、来年度は6月15~20日頃の遅め播種についても試験してみたいと考えています。


播種時期を遅らせても出穂時期が大きく変わらないのであれば、さらにジャンボタニシを活用しやすくなり、初期雑草対策にも余裕が生まれます。


⸻


●藻をどう抑えるか?


今回は藻の発生がほとんどありませんでした。


松の剪定枝・松葉を水口に置く方法が関係していたのかどうかも含め、来年度も観察してみたいと思います。


⸻


●ジャンボタニシの食害リスク


今回、食害を受けずに上手くいった大きな理由の一つは、稲の発芽・出芽直後にしっかり落水できたことです。


今後、別の圃場や水管理条件でも同じように成功するかどうかを確認する必要があります。


⸻


🌾今回の試験栽培から見えてきた可能性


今回の試験は、単純に「ドローンで種を播けば田植えが不要になる」というものではありません。


重要なのは、


「雑草が先に発芽する環境をつくり、それをジャンボタニシに食べさせ、雑草を抑えた状態で稲をスタートさせる」


という考え方です。


そこに、


ドローン直播

+鉄コーティング

+ジャンボタニシによる初期除草

+必要最小限の除草剤

+スマート農業


を組み合わせることで、


これまで大きな労力が必要だった水稲栽培を、もっと省力化できる可能性があります。


特に、中山間地域や担い手不足が進む地域では、「どうすれば少ない人数で農地を守り続けられるか」が大きな課題になっています。


今回の試験が、その一つの答えになるのか。


収穫まであと20日。


最後までしっかり観察し、収量・品質・作業時間・コストなどを確認したうえで、来年度以降の栽培方法につなげていきたいと思います。


🌾「田植えをしない稲作」の可能性を、令和9年以降も、上右田から引き続き実験してまいります。

令和8年9月20日(日)

出穂後23日目の稲姿です。
出穂後23日目の稲姿です。


 
 
 

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